君がいるだけで…[番外編短編集]
「あらぁ~、素敵だわ~!」
家に帰ったら何も言っていなかったのに
すでに3人の浴衣が用意されていて、
手際よく着付けをしてくれた。
そして3人並べられて、
毎年恒例ともなっているお母さんによる写真撮影が行われているけれど…
それにはさすがに3人とも呆れぎみ。
それでもやっぱり、浴衣を着ている自分の姿を鏡で見ると、テンションは上がる。
授業の時よりも更に楽しみになってきた。
良い時間になったため、
お母さんに見送られて私たちは家を出た。
3人で喋りながら今日お祭りが行われる神社へ向かうと、徐々に人が増えて来た。
「さすがに凄い人ね。」
「だね!」
『紗羅、はぐれんなよ。』
「子供じゃないんだから!」
「いや、ありえるわね。」
『だよな。』
2人とも酷すぎる…。
私を何だと思ってるんだ!…と
対抗しようと思ったけれど、
毎度のことながら、この2人に勝つのは難しい。
だから私は諦めて、
お祭りのことを考えることにした。
と、その時。
『紗羅先輩!』
見知った声に呼ばれて前方を見ると、
私たちと同じ浴衣姿の真尋くんと慎吾くんがいた。
家に帰ったら何も言っていなかったのに
すでに3人の浴衣が用意されていて、
手際よく着付けをしてくれた。
そして3人並べられて、
毎年恒例ともなっているお母さんによる写真撮影が行われているけれど…
それにはさすがに3人とも呆れぎみ。
それでもやっぱり、浴衣を着ている自分の姿を鏡で見ると、テンションは上がる。
授業の時よりも更に楽しみになってきた。
良い時間になったため、
お母さんに見送られて私たちは家を出た。
3人で喋りながら今日お祭りが行われる神社へ向かうと、徐々に人が増えて来た。
「さすがに凄い人ね。」
「だね!」
『紗羅、はぐれんなよ。』
「子供じゃないんだから!」
「いや、ありえるわね。」
『だよな。』
2人とも酷すぎる…。
私を何だと思ってるんだ!…と
対抗しようと思ったけれど、
毎度のことながら、この2人に勝つのは難しい。
だから私は諦めて、
お祭りのことを考えることにした。
と、その時。
『紗羅先輩!』
見知った声に呼ばれて前方を見ると、
私たちと同じ浴衣姿の真尋くんと慎吾くんがいた。