君がいるだけで…[番外編短編集]
『紗羅、今年も祭り行くよね…?』

「うん!」


紗羅と両想いになって結構な
時間が過ぎた。


今は2人で手を繋ぎながら
待ち合わせ場所に向かっている。


もう少しで付き合って何度目かの夏がやってくる。


「今年も楽しみだね、みんなでお祭り!」


紗羅の言葉に、
やっぱりか…と少し肩を落とす。


『だよな…』


そんな俺の言葉が聞こえていたのか、
紗羅が聞き直して来た。


「どうかした?真尋くん?」


『や…、何でもないよ。』


相変わらずの天然姫な紗羅のことだから、
そうだと思っていた。


さて、どうするか。


そんなことを考えていたら
待ち合わせ場所に到着していて、

もうすでにみんな集合していた。


「みんなお待たせ!」


紗羅が嬉しそうにみんなの所へ駆け寄ったから、
俺も紗羅の後を追った。


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