君がいるだけで…[番外編短編集]
「お母さん…、ありがとう…」
「いいのよ。毎年着付け出来ることが楽しみなんだから。」
お祭りの日がやって来た。
毎年楽しみにしていたけど、
今年は――…
「でも寂しいわねぇ。
今年からは3人一緒じゃないのね。」
お母さんはそう言って リビングへ行ってしまった。
私は一人で鏡を見る。
そう、今年からは、3人でもなければ、
みんなとじゃない。
こないだ集まった時にそう決まった。
「お母さん、行って来るね」
真尋くんと2人なのは楽しみだけど、
こうしてみんなと集まることが少なくなってしまうことが、とても寂しい。
それは私のわがままなのかな?
「紗羅?」
リビングを出ようとした私に
お母さんが優しく声を掛けた。
「何?お母さん」
「あのね、紗羅。
好きな人と一緒に過ごせることはとても幸せなことよ。だからいっぱい思い出作ってね。」
「…ありがとう、お母さん。」
お母さんは何でもわかっちゃうんだね。
そうだよね、
集まることが少なくなったって、
みんなが離れていくわけじゃないもんね。
今までは、みんなとの思い出をたくさん作った。
これからは、
真尋くんと私の2人での思い出を、
たくさん作っていきたい―…。
「お母さん!行って来ます!」
「はいはい、行ってらっしゃい。」
「(幸せそうな紗羅を見たら、
お父さんが泣きそうね…)」
そんなお母さんに見送られて、
私は大好きな人の元へ向かった。
「いいのよ。毎年着付け出来ることが楽しみなんだから。」
お祭りの日がやって来た。
毎年楽しみにしていたけど、
今年は――…
「でも寂しいわねぇ。
今年からは3人一緒じゃないのね。」
お母さんはそう言って リビングへ行ってしまった。
私は一人で鏡を見る。
そう、今年からは、3人でもなければ、
みんなとじゃない。
こないだ集まった時にそう決まった。
「お母さん、行って来るね」
真尋くんと2人なのは楽しみだけど、
こうしてみんなと集まることが少なくなってしまうことが、とても寂しい。
それは私のわがままなのかな?
「紗羅?」
リビングを出ようとした私に
お母さんが優しく声を掛けた。
「何?お母さん」
「あのね、紗羅。
好きな人と一緒に過ごせることはとても幸せなことよ。だからいっぱい思い出作ってね。」
「…ありがとう、お母さん。」
お母さんは何でもわかっちゃうんだね。
そうだよね、
集まることが少なくなったって、
みんなが離れていくわけじゃないもんね。
今までは、みんなとの思い出をたくさん作った。
これからは、
真尋くんと私の2人での思い出を、
たくさん作っていきたい―…。
「お母さん!行って来ます!」
「はいはい、行ってらっしゃい。」
「(幸せそうな紗羅を見たら、
お父さんが泣きそうね…)」
そんなお母さんに見送られて、
私は大好きな人の元へ向かった。