君がいるだけで…[番外編短編集]
『美月ー、今年の祭りは?』


「今年も、幼なじみと。」


『あっそー』


こんな素っ気ない会話をしてるのは、
私、立花美月と、彼氏の雅也である。


『じゃあ俺は友達と行くかな』


そう呟くように言った雅也に
私もそうしなよと返していた。


私と雅也はもう付き合って長いけど、
地元の祭りには一緒に行ったことはない。


だからと言って、
遠くまで祭りに行ったこともないけど。


端から見たら、
付き合っているのに祭りに一緒に行かないなんて、

冷めているカップルにしか見えないと思う。


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