君がいるだけで…[番外編短編集]
『早いな』


雅也は特に驚いた感じも出さずに、
ふっと笑った。


「何、あのメール」


まるで私がすぐに来ると確信していたみたいに。


『何って、そのままだけど?』


ニヤリと笑った雅也には
何も返せなかった。


「………」


雅也から来たメールの文は、
"早く浴衣姿見せに来いよ"だった。


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