君がいるだけで…[番外編短編集]
家に帰れば、
すぐにお菓子作りの本を取り出していた。


「マフィン、ブラウニー…んー、美味しそう!」


料理本は見てるだけで楽しい。
美味しそうに撮られている写真を目で追いつつページを捲っていく。


でも今回はあくまで本は参考。


玲子さんの言葉でピンと来たのは、
自分なりのチョコを作るということ。


創作で何か出来ないかと、本を見ながら考えていた。


「あ…」


そこで、一つのお菓子に目を止めた。


作り方に目を通しても、簡単に出来そうで。
見た目も小さくて可愛い。


これなら、自分なりにアレンジ出来そう。


一瞬でこれを作ろうと、決めた。


そうと決まれば、

ちょうど明日は休みだし。

早速明日材料を買いに行って作ってみようと思った。


そんなことを考えながら買う材料などをメモっていたら、すぐ横に置いていた携帯が着信を告げていた。


「あれ…美月?」


どうしたんだろうと不思議に思いながら、
鳴り続ける携帯を手に取り、耳に当てた。


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