君がいるだけで…[番外編短編集]
「美鈴ーっ!?」


ザワザワと賑わっている中、
聞こえて来たのは私を呼ぶ友達の真里(マリ)の声。


目を奪われていた物から慌てて目を離した。


「どうしたー?何か見つけた?」


「ごめん、ごめん!何でもない!」


そう言って真里の方へ駆け寄った。


「トリュフの材料は…っと、」


真里の声で今日の目的を思い出す。


今日は自分のを見るためではなく、真里と一緒にトリュフを作るため材料を買いに来たのだ。


そう、世間はバレンタインだ。


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