君がいるだけで…[番外編短編集]
そこで気付く、部室にトリュフを取りに行ってないことに。


はっとして真里の方を見ると、パチッとウインクをされた。


それを見た瞬間ホッとしたと同時に、さすがだなーと思った。


ウインクはから読み取れたのは、私が取って来といたから大丈夫よ。の言葉だった。


さすがです、真里さん。しっかりしていらっしゃる。


そんなことを思ってたらミーティングも終わり、先生も帰る所だった。


慌てて先生を追う。
部員の前に、先生にも渡すと決めていたからだった。


「先生!これ、私たちからです」


「おぉ~!ありがとな!」


先生に渡したら、次は部員だ。


先生が帰った所で、真里が部員たちに大声で言った。


「ほーら、寂しい奴にバレンタインだよー!」


真里の言葉に私は若干苦笑いしつつ、真里の横でトートバッグからトリュフを取り出して皆が見えるように少しだけ上にあげた。


『『『うおーーー!!!』』』


しかし、そんな真里の言葉はどうでも良かったのか、チョコを貰えることが嬉しいみたいだった。


叫びながら、こっちへ駆け寄って来る。


うーん、恐るべし、バレンタイン。


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