君がいるだけで…[番外編短編集]
「私と美鈴の手作りだからね~。」


感謝しなさいよと真里が付け足した。


『『『ありがとうございまっす!』』』


「あ、えと、色々種類あるから、1人3個好きなの選んでねー!」


そう説明した私の言葉は聞いているのか聞いていないのかわからなかった。

すでに私と真里がそれぞれ持っているタッパに群がっている。


作ったトリュフは、一つ一つ袋詰めするのは大変なので、タッパ3つに納めた。


『ちょー、俺まだ食べてないんだけど!?』


すぐに私の持ってるタッパは空で、同じ学年の部員にそう聞かれた。


「あ、まだあるよー!」


空になったタッパはしまって、もう一つタッパを開けた。


その瞬間、またタッパに部員が集まって来た。


『美味しいな、これ』

『うめーーー!』

『これ美味しいっすー、先輩!』


そんな声がちらほら聞こえる。


そう言われると、作った甲斐があるなーと思った。


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