君がいるだけで…[番外編短編集]
「し、慎吾…?」


その反応はどういう意味なの…。


『え、ま、じで…』


「こんなこと冗談で言えないよ!」


そういうタイプだって、一番慎吾が知ってるでしょ。


『だ、よな。じゃあ…夢、か…?』


「現実だよ…ッ!」


思わず近寄って、慎吾の頬を抓ってあげた。


あぁ、こういうとこが女の子としてダメなのかも…と思いながら、


緊張と恥ずかしさでいっぱいのこの状況に

もう倒れそうだったから…。


わざといつもの感じを出してごまかしたかった。



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