君がいるだけで…[番外編短編集]
「行って来ま~す!」


「行ってらっしゃい!後でママも行くからね」


「はいは~い」


『ごめんな、パパは仕事で行けなくて』


「いいってそんなの。だいたいパパが来る人そういないよ。じゃ、行って来ます!」


あっさりそう言った私は玄関を出た。


家の中では、


『凜も大きくなったな…』

「ふふ、寂しい?」

『あっさりし過ぎだろ』

「すっかり親バカね~。」

『心配だろ、普通。』

「大丈夫よ、凜は。パパっ子だもん。」

『だと良いけど…』

「さ、真尋くんも仕事でしょ?準備しないと!」

『紗羅も凜も似てるな…。』


ママまであっさりしていたので
パパがふて腐れていた。



< 87 / 219 >

この作品をシェア

pagetop