君がいるだけで…[番外編短編集]
今朝真尋くんからお洒落しておけよと言われていたため、

準備は出来ている。


『ただいま~!』


か、帰って来た…!


リビングのドアが開いたと同時に私はソファーから立ち上がる。


「お、お帰りなさい…」


『ただいま。』


真尋くんの微笑みは今でも暖かい。

見るだけでホッとする。


「お仕事お疲れ様。」


『サンキュ。
…ってあれ、子供たちは?』


真尋くんの問い掛けにちょっとだけドキッとした。


「あ、美月が預かってくれるって…
で、あの、明日の朝迎えに来てって…」


最後の方は聞こえていたのかわからないぐらいに
声のボリュームは弱まっていた気がする。


でもしっかり聞こえていたようで。


更には美月の考えも見透かしたようで。


『はは、美月先輩らしいな。』


「………」


私は何と答えていいかわからなかった。


美月の馬鹿ぁ…。



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