君がいるだけで…[番外編短編集]
『紗羅は嫌?俺と二人で過ごすの?』


真尋くんのそんな問い掛けには
すぐに答えられる。


「そんなわけ、ない…!」


首を横に振ってそう言えば、
また真尋くんが優しい微笑みを向けてくれる。


『そっか。良かった。
じゃあちょっと待ってて、着替えてくる。』


「…うん!」


今度は首を縦に振って、またソファーに座り直した。


数分も経たないうちに戻って来た真尋くんは、

さっき着ていた仕事用のスーツよりは固くない服装だけど、
いつもよりお洒落で大人っぽい服装だった。


髪も少しだけいつもと違うセットだ…。


「(かっこいい…)」


いつも真尋くんはカッコイイけど、
今日は何倍もカッコ良かった。


また、惚れてしまう。


『似合ってる?』


「に、似合ってる…」


『紗羅も、似合ってるよ』


「あ、ありがとう…」


そんなこんなで、予約してくれたという料理店に真尋くんの運転で向かった。



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