赤いネクタイ


「俺と住むの嫌?」

「嫌じゃない」



そんなこと、あるわけない。


好きな人と一緒に住むのが夢だったから。


でも
からかわれそうでイヤだから教えないけど。



「良かった」



そう言って安心したように笑った優希の胸元には


私の赤いネクタイが揺れていた。


end
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