英国喜劇リトレイス
「っと、俺も感心してる場合じゃないな」
エルヴィスの注意がレイモンドに向いてる間に行動開始だ。
高え…
俺は目の前に積まれたコンテナを見上げる。
これを登らないと始まらない。
普通では登れない。
俺は目を閉じて、腹の底から湧き上げるイメージを作る。
………くっ!
不意に首筋に痛みが走って目を開けると、俺の体は白いオーラに包まれていた。
よし、これで!
思いっきり地を蹴ると、次の瞬間には空中にいた。
コンテナの上にスタッと着地し、タイミングを窺う。
それまで…切れるなよ…この力!