英国喜劇リトレイス
その夜、ベッドに潜り込んだ俺は不思議な夢をみた。
外は夜。
薄暗い中で俺は、大きな時計の前に立っている。
古くて伝統がありそうな荘厳な時計。
その時計の文字盤の大きさは尋常じゃなく、ビッグ・ベンと比べたらどれくらい違うだろう。
あれも近くで見たことなんてないけれど。
この時計の長針は少なくとも俺の身長くらいある。
零時のまま二つの針は重なっているが、確かに動いてることを歯車の音が証明していた。