英国喜劇リトレイス

「不満なら向かって見ろよ! それだけ言う口があんなら手も足も出してみろ!」

言いたいこと言ったら、息が切れた。
黙りこむ衆から一歩下がると、イアンがポンと肩を叩いた。

「お疲れさん」

「いつかイアンが『目的を忘れるな』って言ったからな」

そのおかげで、がむしゃらになれたようなもんだ。

「今あんたについたら、俺たちは国を取り戻せるか?」

「すぐには無理だろうが、その代わりもうちょい制度をよくすることを約束する」

どうにか普通に食える程度には、と付け加えると、集まった兵士たちは歓声を挙げた。


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