英国喜劇リトレイス

ピクリ、とジュダスが反応する。

「…何だと」

「勘違いすんなよ? 憎みたい訳じゃないさ」

俺は体勢を低くして構える。
心を鎮め、奥にある“力”に手を伸ばす。
そしてそれを――

「けどなぁ……てめえに対する怒りは溜まりまくってんだよ!!
必死で行かないわけあるか!! 覚悟しやがれジュダス!!」

――思いっきり引き上げる!

今まで以上に大きな白のオーラを携え、俺は瞬間で背後に回る。

「なっ?」

「遅ぇ!!」

大剣を下段から振り上げる。
ジュダスの武器が受け止めるも、重さに耐えきれず体ごと吹き飛んだ。


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