英国喜劇リトレイス
セルマとは違う長い髪の毛を揺らして頷いた。
「お久しぶりです、ディゼル様」
「……ホントに? カレン? じゃあ…やっぱり」
「いいえ。まだです」
「まだって…どういうことだ?」
「確かにディゼル様の寿命はこのとおり――」
カレンは時計を見上げる。
「もう底をついてしまいました」
「え、それって死んだと違うの?」
「違わないんですか?」
質問で返された。
どうしたらいいんだ? こういう時。