英国喜劇リトレイス
13 求めたもの
会議を終えて、俺は部屋に戻った。
部屋の中には、イアンがひとりベッドに腰掛けていた。
「戻ったぜ」
「ああ。なんか飲むか?」
「いや、いいよ」
やっぱり……元気がない。
俺の命が短いことを、気にしてるのかも。
「ちゃんと休んだか?」
「いや、寝てない」
「主人の言うことは聞けよバカ」
「昼間に寝れるかバカ」
「バカバカ言うなバカ!」
イアンはむっと言葉を飲み込み、俺を見つめる。
そして、大きなため息をついた。
「お前が倒れた日からふと思うんだ……」