好き
しかし、学校に行くと私はいつしか彼を目でおっていた。
自分でもなぜか分からない。
ただ彼が「気になる」のだ。

彼がどんな行動をしているのかとか調べたくなったのだ。

自分でもよくわからない感情にとまどった。
もしかして彼氏がいるのにもかかわらず彼にも好意を抱いているのか?
とも思った。

そんなこんなで悩んでいるとき

「笑えよ」

という本に出会った。

この本は私の抱いている気持ちを気付かせてくれた。

確かに私は彼が「好き」だ。
けどそれは恋じゃない。異性としてとか恋愛感情とかではなくなんというかもっと大きなくくりで「彼」そのものが好きなのだ、と。

今の言葉は「笑えよ」に乗っている言葉。

そう。そうなのだ。

私は「彼」そのものが好き。
けどそれは決して恋ではない。

この気持ちこそが悩んでいた答えなのだ。

そのときから私の中の「彼」はかけがえのない存在になった。
私は彼に憧れている。
私の人生に彼は必要だ、と。

もうライバルの「彼」は私の中にはいない。

だがきっとライバルだったからこそ憧れを持つことが出来たのであろう。

1年後私は受験だ。

彼と一緒のとこに行きたいとひそかに思っている。
ついていきたいのだ。
この人のそばにいればもっと私自身も成長するんではないかと。

まだ十数年しか生きていない私。
そんな中でこんな気持ちに、本に出合えたことはすっごくいい経験をしたと思う。



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