桜が降る場所 (完)
 

私も伝える。


「―――…私も、高野のことが好き」


――やっと、言えた。


私の言葉に、高野が笑顔になる。


それがすごく嬉しくて、泣きそうになる。


「……待たせてごめんね」


私は呟く。


「ほんと。待ちくたびれた」


高野は笑いながらそう言う。


それと同時に、私の唇に高野の唇が降ってきた――…。

 
< 31 / 33 >

この作品をシェア

pagetop