「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
「大至急、この決定を本国へ伝えていただきたいと思いますが、報道関係への発表は、人々がパニック状態に陥ったり、混乱したりすることも予想されますので、控えるように、お願い致します」

「報道関係への発表は、本日の午前十時より私どもが行なった後にお願い致します。また、それまでは報道機関には、くれぐれも憶測の報道を流されないように注意しておいていただきたい。できれば報道機関にも、無用の混乱を避ける為に、政府への協力を要請しておいてください」

「自国の国民はもちろんでありますが、世界中の人々が不安に陥らないように、全力を傾注して事に当たるように、お願いしておきます」

「それでは補佐官が今から読み上げる国々の方は、早速、行動に移しますので小惑星群対策室への移動をお願い致します」

と言うと、補佐官が出てきて、国名を読み上げ始めた。

アメリカ、ロシア、日本、中国、韓国、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン、インド、オーストラリア、カナダ、エジプト、ブラジル・・・

小惑星群を破壊可能な装備の備わっている国のすべてが呼ばれてゆく。

全部で三十余の国が対策室へ移動した。

時間は午前二時半を過ぎていた。

最初に、電子ビーム砲などの搭載艦や、迎撃ミサイルを発射できる戦闘機を積載している航空母艦を洋上待機させるために保有国に本国への至急の指示を送ってもらい、その他の必要な部隊も指令があれば、ただちに行動に移せるように、部隊を待機させておくように各国政府への伝達も済ませた。

その後、各国各部隊の配置の調整に入った。
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