「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
二人は食事に行ったが、食べ物が喉を通らない。
それでも理絵は少しでも食べなければ体力が持たないと無理やりに、口に押し込んだが、由紀は、ほとんど手をつけない。
理絵が
「食べなくちゃだめだよ。今日は今までで、一番長い距離を歩いたし、食べないと明日からの体力が持たないよ」
と言うが、由紀は、なかなか食べない。
結局、僅かに口に運んだだけで、箸をおいてしまった。
二人とも、食事中も時折涙が零れ落ちていた。
宿の人が見かねて、お結びを握ってくれて、おかずと一緒に包んでくれて
「お腹が空いたら、食べてください」
と言って理絵に渡してくれた。
入浴を済ませて、明日の用意を済ませ、テレビをつけて、十時四十五分からの小惑星群破壊のニュースを見ようと、横になった。
しかし由紀は無常観に襲われて、テレビなど見る気がしない。
じっと目を閉じたまま横になっている。
理絵は蒲団に入り、仰向けになったまま、じっと天井を見つめている。
理絵が呟く
「大丈夫だよね。きっと生きているよね。お兄ちゃん」
由紀が理絵の言葉を聞き、目を閉じたままじっとしている。
少しの時間が流れ、由紀が呟いた。
それでも理絵は少しでも食べなければ体力が持たないと無理やりに、口に押し込んだが、由紀は、ほとんど手をつけない。
理絵が
「食べなくちゃだめだよ。今日は今までで、一番長い距離を歩いたし、食べないと明日からの体力が持たないよ」
と言うが、由紀は、なかなか食べない。
結局、僅かに口に運んだだけで、箸をおいてしまった。
二人とも、食事中も時折涙が零れ落ちていた。
宿の人が見かねて、お結びを握ってくれて、おかずと一緒に包んでくれて
「お腹が空いたら、食べてください」
と言って理絵に渡してくれた。
入浴を済ませて、明日の用意を済ませ、テレビをつけて、十時四十五分からの小惑星群破壊のニュースを見ようと、横になった。
しかし由紀は無常観に襲われて、テレビなど見る気がしない。
じっと目を閉じたまま横になっている。
理絵は蒲団に入り、仰向けになったまま、じっと天井を見つめている。
理絵が呟く
「大丈夫だよね。きっと生きているよね。お兄ちゃん」
由紀が理絵の言葉を聞き、目を閉じたままじっとしている。
少しの時間が流れ、由紀が呟いた。