「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
この発言に会場がどよめいた・・・

あちらこちらで会話が始まり会議場が騒然となってきた。

もともとみんな、何かしら漠然とした不安を抱いていたのであろう。

大変なざわつきとなってしまい、これはいけないと李が出てきて、ざわつきを静めようと私語を慎むように言い、意見がある者は挙手をして発言をするように求めた。

すぐに多数の全権が手を挙げ、その中のインドネシア全権が

「もしも人工的な飛行物体であるならば、今までの全部の異変に関与している可能性もあるのではないでしょうか。さすれば計り知れない危険性があると考えられます。ただちに調査して対策を考えないと大変な事態が生じるのではありませんでしょうか」

この意見に同調する者が相次ぎ、同様の意見を次々と浴びせてくる。

いくら科学者が、小惑星群を非科学的に人工的な物体だと考えている科学者は、ごく少数であると説明してもだめである。

ある種のパニック的な恐怖心理が表れているのかも知れない。

これだけ異変が続くと無理の無い話しではあるかも知れないが・・・

とにかく冷静に話を進めなければいけない。

大多数の科学者が小惑星群だと考えている物体を、確実な情報も無いのに人工的な物体であると置き換えて考えてしまうのはよくない。

それでは、ただの仮定の話をしているだけであり、現実的ではない。
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