「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
李は少し出席者の頭を冷やす為に休息を取ることにし、二時間後に再開するので提案がある場合は提案書の用意をしてくるように言い休息に入った。

休息時間の間に科学者から色々な話を聞き、基本的に小惑星群だと考えられている物体を人工的な物体だと考えるのは非科学的であり、科学者の中でも人工物体ではないかとする説に賛同する者は、ほんの一握りの、ごく限られた人たちであると言う。

そして未だに、さまざまなことが調査中であり、不明な事柄が多数あるというのに軽率な発言であったと謝罪を受けた。

ただし一部の科学者が唱えるように、小惑星群を人工物体だと考えれば、これまでの立て続けに発生した異変の辻褄が合わせやすいということだけなのであるが、小惑星群だと思っている科学者の中にも一抹の不安を持ち合わせている人物がいるのも事実であると言った。

ということは当然、会議の出席者の中にも相当数、不安を抱いている人たちがいたであろうことは充分、推測できる。

二時間後に会議は再開した。
最初に李は

「会議は現実的な対応を話する場であるので、あくまでも仮定に基づく話は行なわないように注意して下さい」
と全員にたしなめてから

「では提案のある方は、挙手をして発言してください」
と呼びかけた。
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