「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
李の周囲には六名の警護官が離れずに警護しているのであるが、李は、その周囲の警護官が居るのも忘れたかのように気にも掛けず、両手で顔を覆いながら
「ジョアン」・・・「ディアン」・・・
と娘の名を呼んでいる。
そこへ突然に後方から足音が近づいて来て、李を呼ぶ声がした。
李は、瞬間、はっとして後ろを振り向くと、警護官の十数メートル後ろから補佐官が何か言いながら駆け寄って来ている。
補佐官は近づいて来て息を切らしながら
「李総長、ここにおられたのですか。本部ビルの中を、ずいぶん、あちらこちら探しました。見つからないので、いったい、どこへ行かれたのだろうと思い、総長の警護官に無線で問い合わせたところ、ここでおられるというので急いで参りました」
補佐官は、少し息を整えると
「もう十時になります。補佐官も科学者も全員、第七会議室に揃い総長の来られるのをお待ちしております」
言われた李が腕時計を見ると、時間は十時を指そうとしている。
もうこんな時間になっていたのかと思い、すぐにベンチから立ち上がると補佐官と共に本部ビルに向かって歩き始めた。
数歩、歩いた所で・・・
その時、ふと、先ほど見かけた少女と両親を見ようと、後ろを振り向き目で探したが、もう見える範囲には居なかった。
「ジョアン」・・・「ディアン」・・・
と娘の名を呼んでいる。
そこへ突然に後方から足音が近づいて来て、李を呼ぶ声がした。
李は、瞬間、はっとして後ろを振り向くと、警護官の十数メートル後ろから補佐官が何か言いながら駆け寄って来ている。
補佐官は近づいて来て息を切らしながら
「李総長、ここにおられたのですか。本部ビルの中を、ずいぶん、あちらこちら探しました。見つからないので、いったい、どこへ行かれたのだろうと思い、総長の警護官に無線で問い合わせたところ、ここでおられるというので急いで参りました」
補佐官は、少し息を整えると
「もう十時になります。補佐官も科学者も全員、第七会議室に揃い総長の来られるのをお待ちしております」
言われた李が腕時計を見ると、時間は十時を指そうとしている。
もうこんな時間になっていたのかと思い、すぐにベンチから立ち上がると補佐官と共に本部ビルに向かって歩き始めた。
数歩、歩いた所で・・・
その時、ふと、先ほど見かけた少女と両親を見ようと、後ろを振り向き目で探したが、もう見える範囲には居なかった。