「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
明日の安全保障会議の議場で、小惑星群の軌道を解析している科学者から、どのような報告があるのか・・・

帰宅する途中、できるだけ地球から遠い位置を通過する軌道であることを祈っていた。



朝六時、携帯電話にセットしてある目覚ましが鳴り始めた。

由紀は、それを手で手繰り寄せると、鳴っているのを止め、理絵を起そうと名を呼んだ。

「理絵・・・理絵・・・」

隣で寝ていた理絵が、蒲団から顔だけ出したまま

「起きてるよ」と返事をした。

由紀が蒲団から上体を起し

「よく寝たねぇ。九時間は寝てるよ」

と言いつつ立ち上がろうとした瞬間

「痛~い」・・・

大きな声を上げて蒲団の上にへちゃった。

理絵が、びっくりして由紀を見る。

「痛い・・・痛い・・・筋肉痛だわ理絵・・・」

由紀は腰から下の、筋肉という筋肉がすべてが痛く感じられた。

もう一度、手を突きながら立ち上がろうとして

「だめだ・・・杖を持っていた腕も痛い」

ほぼ全身が筋肉痛である。
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