セイギカン
「この子たちが大人になったら、どんな国になってしまうんだろう。」
リビングを駆け回る子供たちに目をやりながら、この国の未来を憂う。相変わらず頭にくるニュースばかりだ!
「パパァ!」長男が催促をする。おっと、夕飯前はTVゲームやっていい時間だったね。
「ごめん、ごめん」とビール片手にテレビの前から退くと、待ってましたといわんばかりに長男がTV前を占拠。「ならば、長女と遊ぶかな。」
長女と遊んでいても、心は先程まで見ていたニュースに持っていかれていた。憤り、怒り、そして何も出来ない自分に対しての虚無感。これもまたいつものこと。
めいの作ってくれた夕飯を家族で平らげた後、長男は再びテレビ画面の戦場へ向かい、長女は眠くなったのか、ぐずりはじめた。長女は寝付きが早く、手こずったことはない。長女のベッドから離れ、リビングに戻る。読んでいなかった夕刊を手に取る。これまた、頭にくるニュースばっかりだ。さらっと目を通し、リビングのテーブルに投げつけるようにして置いた。
こうして柴田の一日は終わっていく。明日もまた同じような日なんだろうな…と考えながら眠りにつく。
しかし、明日から柴田の運命は180°変わってくる。本人は知る由もないが。
リビングを駆け回る子供たちに目をやりながら、この国の未来を憂う。相変わらず頭にくるニュースばかりだ!
「パパァ!」長男が催促をする。おっと、夕飯前はTVゲームやっていい時間だったね。
「ごめん、ごめん」とビール片手にテレビの前から退くと、待ってましたといわんばかりに長男がTV前を占拠。「ならば、長女と遊ぶかな。」
長女と遊んでいても、心は先程まで見ていたニュースに持っていかれていた。憤り、怒り、そして何も出来ない自分に対しての虚無感。これもまたいつものこと。
めいの作ってくれた夕飯を家族で平らげた後、長男は再びテレビ画面の戦場へ向かい、長女は眠くなったのか、ぐずりはじめた。長女は寝付きが早く、手こずったことはない。長女のベッドから離れ、リビングに戻る。読んでいなかった夕刊を手に取る。これまた、頭にくるニュースばっかりだ。さらっと目を通し、リビングのテーブルに投げつけるようにして置いた。
こうして柴田の一日は終わっていく。明日もまた同じような日なんだろうな…と考えながら眠りにつく。
しかし、明日から柴田の運命は180°変わってくる。本人は知る由もないが。