佳き日に



それから、その細腕からは想像も出来ないほど強い力で首を締めてきた。

息苦しさに、必死にもがくが萩も必死に押さえつけてくる。


「かはっ……」

呼吸が出来ず、意識が朦朧としてくる。

これはサディスティックどころの話じゃない。
バイオレンス。




ぼやける視界の中でそんなくだらないことを考えていたら、また太陽が陰った。



先程と似たような光景。



琥珀は呼吸もままならない状況のはずなのに、呟いていた。



「上から……雪。」

上から雪って、なんか普通に雪が降ってきてるみたいだな、と琥珀は思った。



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