佳き日に
琴と雪の会話を聞きながらご飯を食べていた閏も話に加わる。
「でもそんなことしたら国民から反感買うじゃないですか。」
「そうでもなきゃ殺せないくらいメモリーズは強くて危険な存在なんだってイメージづければ大丈夫だろ。」
「そんなものですか。」
もう話は終わったとばかりに三人は食事に集中する。
琴も目の前のコーンスープに集中していたので、琥珀が眉を下げ不安そうな顔をしていたことに全く気づかなかった。
閏も同様だったようで、唯一気づいたのは雪だった。
カチャンと箸を置き雪は琥珀に声をかける。
「どうした。」
乾燥で少し白みがかった唇からは、微かに震えた声が出た。
「三人はどうするの?」