佳き日に
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不愉快な気持ちを隠そうともしないエナカを前に、白川はニコニコと笑っていた。
外に出ようと玄関を出た瞬間、目の前に白川が立っていた。
エナカは口元を歪め声をかける。
「調査まだ終わってないの?」
ゲンナリした声でそう問えば、ハキハキとした応えが返ってきた。
「いえ、エナカさんと話できるなかー、と期待して待ってました。」
「ストーカーってことで警察呼んでいい?」
「あ、やっぱり仕事でした。調査してます。」
実のところエナカは今非常に白川との関係は微妙なのである。
関係というか立場が。
敵なのかどうかは、せんべいが山森家の墓に残した手がかりによって決まる。
せんべいは政府の計画を失敗させようとしていたのか。
受け取ったガラス瓶は何の為のものなのか。
メモリーズを生かすことができる液体だと説明された。
つまり、エナカにメモリーズの味方になってほしかったのだろうか。