白い恋【ホワイトデー短編】
無理だってわかってた。
叶わないって、わかってたのに……
どうしてこなに涙が出るんだろう。
悲しい涙が出るんだろう。
「小町さん!!」
勢いよく私は振り向く。
「細川君……」
「あ、あのさ……」
「さっきの女の子はどうしたの?仲よさそうだったじゃん!!付き合ってんの?あ、もしかして私にヤキモチやいてどっか行っちゃった??」
言いたくないことまで、出てしまう。
「そうじゃなくて……」
「それなら安心して!私からその子に言っといてあげるから!!」
「小町さん!」
細川君が私を壁に押し付ける。
「いい加減話を聞かないと、怒るよ」
顔が近い。
怒った顔は、凛々しくて……見とれちゃう。
「だって……細川君……彼女が」
「彼女?僕が好きなのは――」
今のは聞き間違いだろうか。
――『小町……沙紀ちゃん、君だよ』
その言葉が何回も頭でリピートされる。
「付き合って、くれますか?」
「はい……」
神様、神様は私を見捨てなかったね。
チョコはもらえなかったけど、でも甘い、甘いキスをもらった。
私の、白くて甘い恋物語――…
叶わないって、わかってたのに……
どうしてこなに涙が出るんだろう。
悲しい涙が出るんだろう。
「小町さん!!」
勢いよく私は振り向く。
「細川君……」
「あ、あのさ……」
「さっきの女の子はどうしたの?仲よさそうだったじゃん!!付き合ってんの?あ、もしかして私にヤキモチやいてどっか行っちゃった??」
言いたくないことまで、出てしまう。
「そうじゃなくて……」
「それなら安心して!私からその子に言っといてあげるから!!」
「小町さん!」
細川君が私を壁に押し付ける。
「いい加減話を聞かないと、怒るよ」
顔が近い。
怒った顔は、凛々しくて……見とれちゃう。
「だって……細川君……彼女が」
「彼女?僕が好きなのは――」
今のは聞き間違いだろうか。
――『小町……沙紀ちゃん、君だよ』
その言葉が何回も頭でリピートされる。
「付き合って、くれますか?」
「はい……」
神様、神様は私を見捨てなかったね。
チョコはもらえなかったけど、でも甘い、甘いキスをもらった。
私の、白くて甘い恋物語――…