夏芽の第2ボタン。
::帰り道


毎日勝手気ままにやってたあたしたちも無事3年生になれた

初めて
夏芽と同じクラスになった



その日のきっかけは
ほんの些細なこと


「はい未桜の奢りけってーいっ」
「夏芽に負けるとかムカつくんだけど」


あっちむいてホイで勝ったらお菓子をもらえるという
授業中の暇つぶしに夏芽としていたくだらないゲームだった


「あたし今日お菓子切れてるからさ、帰りにあの駄菓子屋で買ったげる」

「わーまじで?嬉しー」


背も高くなって
顔つきも出会った頃より
男っぽくなってるのに

夏芽は相変わらずふわふわと
柔らかく笑うんだ


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