夏芽の第2ボタン。
「はいっ…」
ひたすら自由気ままだった
あたしの高校生活
最後くらい綺麗にしめようと思ったのに、返事をする声が上ずった
夏芽みたいに上手くはいかないや
卒業証書に触れたとき
3年間が走馬灯のように
脳を駆け巡った
どのあたしも
5人に囲まれて
キラキラに笑ってた
夏芽の隣で
切なくも幸せそうだった
ねぇ夏芽
あたしたちが友達以上になれないのは分かってる
でも不安なの
色褪せちゃいそうで
あの日学校中に
あたしたちがいた証を残したように
あたしも
夏芽の隣にいたんだっていう確かな証が欲しいよ
ねぇ…
夏芽の第2ボタンを
あたしにください