夏芽の第2ボタン。
この気持ちがバレるくらいなら
第2ボタンなんていらなかった
こんなことで
今までの関係が崩れる方が
何十倍も、
何百倍も嫌だった
「未桜っ!!」
「やだっ!」
「待てって!!」
「やだぁっ!!」
強引に腕を掴まれる
どんなにふわふわしてても
どんなに笑顔が可愛くても
やっぱり夏芽は、男だった
両手を捕えられて
あたしは逃げるのをやめた
逃げれなかった
欲張りになった
あたしがいけなかった
夏芽の第2ボタンをもらえなかった悲しみと
夏芽に気持ちがバレた絶望が混じり合い
大きな雫となって
熱く、
あたしの頬に流れ落ちた