夏芽の第2ボタン。
「未桜、好きだよ」
鼻と鼻がぶつかりそうな至近距離で言われた言葉が
なかなか理解できなかった
「出会ったときから
ずっとずっと、
――――好きだった」
大好きな声は
今まで以上にどこまでも優しく
ふわりとあたしを包んだ腕は
見かけによらず男らしくて
相変わらず温かかった
魔法にかけられたように
流れる涙はぴたりと止まって
ようやく呼吸の仕方も
思い出してきた
口に
ミルクティーの
まろやかな甘みが広がった