夏芽の第2ボタン。
::ミルクティー
学年も季節も変わって
高校2年生の春
あたしと玲花と百合が
夏芽と伊吹と蓮が
それぞれ同じクラスになった
まさか一緒になれると思ってなかったから凄く嬉しかった
「未桜ー、ひと口ちょーだい」
ある日夏芽は
あたしのタンブラーに手を伸ばしてきた
間接キス
嬉しくて泣きそうになったけど、涙は頑張って押し込んだ
ごくごくと一定のリズムで動く夏芽の喉仏がやけにセクシーで
あたしは静かに生唾を飲んだ
「これ、家で作ったの?」
ハニーブラウンの髪をふわりと傾けて
「そだよ」
「俺たった今、
ミルクティー大好きになった」
かっこいい顔が
笑うと崩れて幼くなる
ねぇ
夏芽はいつも
あたしが喜ぶ言葉ばっかり
くれるんだ
また薄ピンクのパーカーが
頭から離れなくなった