〝愛してる〟と〝大好き〟



心のそこから叫んだ。

初めてかもしれない。
こんな大声出したの。

「莉那...」

晃だ...弟なんだよね...
アタシより、辛いよね?
ごめんね?家族でもないアタシがこんなに壊れちゃって。

「ごめんなさい。アタシ出るね?後は、家族だけで...ね?」

精一杯の笑顔でアタシは病室を出た。



その後、どうやって家に帰ったかも、
家に帰ってお母さんと会って何を話したのかも、
まったく記憶がない。

学校にも行ってない。

友達からメールも来た。
全て見てない。


―――――ピンポーン―――――

「誰だろ...」

家には誰もいない。
あたしだけ。
しょうがない...でるか。

「はい・・・」

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