〝愛してる〟と〝大好き〟



―――――ガチャ―――――

「莉那お帰り。」
出迎えてくれたのは奈那姉。

「姉ちゃん。ちょっと話聞いてもらえる?」

「うん。いいよ?」

優しい奈那姉はすぐにアタシの部屋に来てくれて、
何も言わず、
ただただ話を聞いてくれた。

それだけで少しずつ溜まっていたものが排出されて、
スッキリしてきた。

「莉那...ずっと黙ってたんだけどね?美那は莉那が怜くんのことが好きなころから、ずっと晃くんに想いを寄せてたみたいなの。」

「え?」

「それも、アタシにずっと相談してきてたの。でもそのころから晃くんの心は莉那に掴まれていたみたいで、ゴメンってずっと断られてきたの。」

「そう...なの...?」

「うん。美那はまだ小学生だし、まだいいんじゃない?ってずっと言ってきたんだけどね、莉那に負けたくないって。今の所完敗してるからって。」

「アタシ...勝負なんてしてない...。」

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