〝愛してる〟と〝大好き〟
「じゃあ、お互い様ってことでいっか。」
そういったのは、もちろんアタシじゃなくて、
美那だった。
「美那はそれでいいの?」
「もう、いいの。ホントに晃くんのこと好きになってたんだけどさ、やっぱり、晃君はアタシじゃなくて莉那姉がスキだって、ストレートに言われちゃったからさ。」
だから諦めた。
美那はそう話した。
「だから、もし晃君を傷つけるような真似したら、すぐに奪い取るから。気をつけないと、小さな隙で入っちゃうから。」
あー、それと、
「晃君に伝えといて!姉ちゃんをよろしくって。」
「美那...」
―――――ガチャ―――――
「足元にお気をつけて降りてくださいね。」
いつの間にか観覧車は、一週回って戻ってきたみたいだ。
「んじゃあ、アタシ5時に友達と待ち合わせしてるから。バイバイ!!!」
美那はそういって走り去ろうとしたが、
「美那っ!!!」
「ありがとう!」