男子校のお姫様

その後すぐに夕飯を食べた。

家族が集まって本来なら楽しいはずの夕食が、今日はやけに静かだった。


―――それからあたしは部屋に戻るとすぐに美良に電話をかけた。

耳にあてた携帯から呼び出し音が鳴り響く。

少し経つと、美良の少し高めな落ち着く声が聞こえた。

『もしもし佳音?』

「・・・・・・うん」

『どうかした?』

美良が優しく問いかけてくる。

そんな美良の優しさに張りつめていたものが緩まるかのように涙があふれ出した。

『佳音?どうしたの?大丈夫?』

美良はあたしの異変に気がついたのか、より一層優しく問いかけて来た。

気がつけばあたしは美良に本心を告げていた。




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