男子校のお姫様

「スーくん、祥はともかく光君までが怖くなってるしそろそろ離れてくれる?」

「離れろ(てよ)」

ナイスハモリ!

『・・・はぁい・・・じゃあ僕このお兄ちゃんのお膝乗りたいな』

スーくんが指差したのは光君。

「僕?」

「光君なら優しいし、乗せてくれるんじゃないかな?」

あたしがそういうと、スーくんは「光君」と呟いた。

『光君だから、ひーくん?』

「乗ってもいいから、ひーくんはやめて・・・」

光君がそういうと、スーくんは光君の膝の上に飛び乗った。

「やっぱり、光君は小さい子にも人気なんだね」

『こっちのお兄ちゃんも優しそうだよ。さっきは怖かったけどね』

うん。祥はお兄ちゃん系だもんね。

「スーくんは見る目あるね。2人ともすっごく優しくていい人だよ。優しくしてくれるよ」

あたしはスーくんに微笑みかけた。

スーくんも愛らしい笑顔を見せてくれた。

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