男子校のお姫様
「うん。佳音の料理は絶品だからね」
「いいなぁ・・・。僕も佳音ちゃんの手料理食べてみたいな・・・」
琉生兄の言葉を聞いた光君はそう言った。
「えっと・・・お腹壊すと思うよ」
「大丈夫だよ!・・・僕も食べたいな・・・ダメ・・・?」
光君は瞳をうるうるさせて首をかしげた。
「・・・いいよ」
「やったぁ!」
かわいさに負けたあたしはそう答えてしまった。
光君は両手をあげて喜んでいた。
「じゃあ俺等のもよろしく」
会話を聞いていたらしいヒロが当然のことのように言いだした。
「なんで?」
「だって琉生さんや慧はともかく光だけなんてずるいだろ?」
あたしの言葉に裕篤が答えた。
あたしは眉を寄せると怪訝そうな顔をして見せた。
・・・きっと最高にブサイクだっただろう・・・。