男子校のお姫様
ただ今数学の授業中です。
真面目に授業を受けていると、急に強い霊気を感じた。
「・・・佳音」
「うん。その辺の雑鬼と比べ物にならないね」
慧も気づいたみたい。
「どうする?見に行く?」
「2人で抜けるのは怪しいし、その間にこの辺が襲われたら元も子もないよな」
「じゃあ、どっちかが見に行けばいいね」
あたし達は小声で相談をしていた。
こういうとき隣の席だと楽だよね~。
ってか、双子が同じクラスってだけでも奇跡に近いのにね。
「それだったら、俺が抜けるから、佳音はここで待機。こっちでなんかあったらよろしく」
「了解。気をつけてね」
あたしがそういうと慧は笑顔で頷いた。
「先生。トイレ行って来ていいですか?」
よりによってトイレなのね・・・。
慧は許可をとると教室を飛び出していった。