男子校のお姫様
近づく距離
「~~禁!」
「「~~、滅!」」
あたし達はいつもより多い妖怪たちを協力して滅していた。
あたしが防御して、琉生兄と慧が調伏する。
「なんなの、さっきから少し進むだけで妖怪に絡まれるし」
そう。今日は今まで以上にたくさんの妖怪に遭遇していた。
「2人とも、そろそろ変わろ。あたしが滅すから2人とも防御しながら霊力回復して」
あたしの言葉で、今まで1時間以上調伏に霊力を使っていた2人は頷いた。
防御の方が霊力の消耗が少ないからね。
「「ごめん。よろしく」」
肩で息をする2人を見て、もっと早く交代すればよかったと後悔した。
「任せて」
だからこそあたしは自信に満ちた笑顔を作りだすと2人に微笑んだ。
・・・あたし達はその後も協力して調伏を行った。
だけど、妖怪に集中しすぎて、それを見ている人がいたなんて気づかなかった・・・。