男子校のお姫様
「はぁ・・・はぁ・・・。あれ絶対見られたよな」
「どうしよう・・・」
「ごまかしようがないよな」
あたし達は玄関に立ったまま喋っている。
それくらい余裕がないんだよ・・・。
「やっぱり今日は休むしかないか・・・」
「だな」
琉生兄と慧の言葉にあたしは少し考えた後言葉を発した。
「2人とも休んでいいよ。あたしは行くから。記憶消しとく。あたし記憶操作は得意だし」
あたしがそういうと、琉生兄が目を見開いた。
「その方法があったか・・・」
そんな琉生兄の言葉に今度は慧が目を見開いた。
「まさか気づいてなかった・・・?」
「あははは・・・」
「しっかりしてよ、琉生兄」
今はこう言ってるけどホントは不安が1つある。
それは皆に記憶操作できるだけの隙ができるかなんだよね・・・。
みんな妙なとこ勘が鋭いからな・・・。