男子校のお姫様
「なんで佳音ちゃんは下向いてるの?もしかして、僕達が見ちゃったから・・・嫌いになっちゃった?」
あたしは首を横に振った。
「違う・・・嫌いになんかならないよ」
「だったら顔あげてよ」
裕篤の言葉に、あたしはおそるおそる顔をあげた。
みんなは優しい顔であたしを見つめていた。
「・・・ちょっと、1つきいていいかな?」
突然ヒロが口をはさんだ。
「陰陽師って具体的に何するの?」
・・・あれ?さっきなんとなく知ってるっていってなかった?
そう思ったのはあたしだけじゃなかったらしく・・・
「ヒロさっき知ってるって言ってなかった?」
慧があきれ顔でそう聞いていた。
「なんていうか・・・場の空気的にそう答えたんだよ!それに、聞いたことはあったの!」
「はぁ・・・。こんな時でも馬鹿は馬鹿か・・・。でも、俺も知りたいな」
ヒロの必死の弁解に祥がそう言った。