男子校のお姫様
歩くこと約15分。
あたし達は目的地に着いた。
「ここってホントに学校?」
あたしは口をあんぐり開けたままそう呟いた。
あたしの目の前には何故かアミューズメントパークが・・・。
「すごいでしょ。しかも学校の施設だから全部タダ!・・・ってことで、佳音、太鼓の○人で勝負だ!」
「えぇ・・・」
「裕篤やめときなよ。佳音、リズム感半端じゃないよ?」
慧の言葉にも裕篤はピースサインで答えた。
「大丈夫。俺もリズム感には自信があるし」
「はぁ・・・じゃあ佳音、裕篤のこと負かしてやりなよ」
「いや・・・あたし自信ないんだけど・・・」
そんなあたしの抵抗も意味なく、結局対決することに・・・。
「佳音、俺が勝ったら今度デートしてね」
「・・・え?やだ」
あたしの言葉も無視して、裕篤はさっさと曲を決めてしまった・・・。