男子校のお姫様

新学期


夏休みもおわって、今日は始業式。

本来ならだらけてるんだろうけど・・・あたしにそれは無理みたいです・・・。

「佳音ちゃん久しぶり。相変わらず肌白いままだね」

「うん。久しぶり。ちょっと焼けたんだけど・・・」

ただ今朝のHRの前の時間。

あたしの周りにはクラスの男性陣が・・・。

っていっても、ここ男子しかいないんだけどね・・・。

「佳音ちゃん、これお土産」

「え・・・いいよ」

「受け取って」

「・・・ありがとう。ごめんね、あたし遠く行かなかったから・・・」

あたしがそういうと、「気にしないで」と言ってその男の子は笑った。

だからあたしも微笑み返すと、その場にいた男子は顔を真っ赤にして去って行った。

律義にお土産を机に積み重ねて・・・。

あたしはきょとんとしながらその光景を眺めていた。

それをみて、慧達は爆笑している・・・。

あいかわらず、龍は眠っているけれどね・・・。

あたしは机の上の荷物をロッカーにしまうと、携帯を確認した。


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